アメリカのアルフレッド・コージブスキーの一般意味論の言葉
『地図は現地ではない』
地図を言葉、現地を気持ちとカウンセリング的に置き換えると。
その人が語る言葉は、その人がその時に感じているものではないことがあるということ
例えば、とても苦しい思いを味わっている人が、笑って、大丈夫というかもしれない。
もしかすると、とても怒っている人が、笑っているかもしれない。
何かの感情を隠すために、別の表情を見せたり、心とは裏腹の言葉を言うかもしれない。
そんな状態に置き換えられるのでは。
『地図で現地のすべてを表せない』
言葉で言われること以外にも、その人は多くのことを感じているかもしれない。
例えば、
『誰かを許せない!』
という、一見怒っている感情の中には、実はその人への深い愛があって、裏切られたから、悲しいとか、辛いという感情が隠れているかもしれない。
『地図は現地に近づくことが出来る』
上記二つが存在してはいるけれど。
私達は正しい言葉や他にも多彩な言葉を使うことによって、本当のその人の気持ちに限りなく近づいてゆくことができる。
まさに、その通りだと思うのです。
口から出る話し言葉にしろ、ブログのようなところで書かれる言葉にせよ、考えが言葉というものになってしまうと、伝えられるものが限られてきてしまう。
すべてを伝えることはできないし、受け取り手によっては曲解されてしまうこともある。
けれども、それでも、やっぱり、最終的には私たちはその言葉を使って、その思考、感情に近づくしか方法はないわけで。
この言葉の持つあやうさを常に意識する必要があるのかもしれない。
カウンセリングをするものとしても、普通に情報を発信する側としても。
発信されている情報を受け取る側としても。
結局は、そこはあるがままを見るというところになって来たり。
セラピストとしては、クライアントさんが真実どう感じ、どう考えているのか、じっくりと向き直る必要があるという話であったりするわけです…
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